ニコ二胡アレクサンダー

中国民族楽器の二胡にハマって学びを深めるうちに知った、アレクサンダー・テクニークについての探求の日々

呼吸と姿勢

f:id:nikoniko-alexander:20210424080509j:plainある時、アレクサンダーテクニークのレッスンで二胡を弾くアクティビティをしている時に、先生に「あなたは胸の前の方で呼吸しているわね。後ろにも空気が入ると思って呼吸したらどうなるかしら」と言われました。

二胡は弓で弦を擦って音を出す擦弦楽器なので、それまでは呼吸が直接演奏に関係あるとは考えていませんでした。

そういえば、肺の大きさって普段意識しないけど、上は鎖骨の少し上まで来ていて、下は横隔膜のところまで。肋骨の中に収まっていて、肋骨の立体感を考えると、後ろは背中の方まであるんだった…と確認して、後ろに空気が入ると思って呼吸したら、沢山空気が入って来て、その結果、演奏の時の音の力強さが変わりました。
しかも、そのための労力はほとんど要りません。

こうやって空気を背中の方まで入れよう、と意識している時には、姿勢は身体全体でパワーを出せる状態になっているのですね。
それまでよりも背中を意識に含めることによって、腕を動かすための広背筋や僧帽筋も、より働きやすくなるような気がします。

このレッスンの後、自分で演奏をしている時に、いつものように「頭が動いて自分全部がついて来て…」と自分に声掛けして、順番にひとつひとつ意識的になる事で自分を整えるという事をやっていました。

その結果、自分全部を統合的に使う事が上手く行っている時に、呼吸に目を向けてみると、このレッスンの時と同じように肺全体が使われていて、背中や鎖骨の上にまで空気が入って来ているのがわかりました。

今までは直接演奏に関係ないと思って意識を向けて来なかったけれども、自分全部が使えている時というのは、当然呼吸も上手く行っているものなのですね。

この時を境に、呼吸にももっと意識的になろうと思うようになったのでした。