ニコ二胡アレクサンダー

中国民族楽器の二胡にハマって学びを深めるうちに知った、アレクサンダー・テクニークについての探求の日々

明確な意図とご招待


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レッスン記録ー今日のジェレミーのレッスンにて。
観客の前で演奏する際の、「曲紹介を観客に話す→伴奏をかける→演奏する」の時の、流れが断ち切られる感じをなんとか一つの繋がった流れに融合させたい、という望みをもってアクティビティをしました。
実際にその流れをやってみる途中で、まず「話す」の段階でジェレミーに止められました。「そもそも曲の合間に話すのはなぜ?音楽はそれそのもので相手に伝える力があるものだから説明要らないんじゃないの?」

…確かにそうだ。なんでかなぁ?

●そもそも私は曲の合間に話したい訳ではない。むしろ、そんなのなければ良い、どちらかというと苦手だと思っている。
●ただ、だからといって曲を聞かされ続けたら、観客の立場としてはしんどいのかも知れないという懸念もある。
●イベントを企画した方から、「お話を交えながら演奏をお願いします」などと具体的に依頼される事もある。
等々…

考えてみると、色んな理由が浮かんで来ました。

ジェレミーは、私自身が「なぜ話す事が大事なのか」を考える必要があると言いました。
そこから出て来たのは、「曲の背景や表現しているものの情報を話し、共有する事によって、その曲についての具体的イメージがしやすくなったり曲の世界観に入りやすくするように観客を導く」という私なりの答えでした。
その答えを言いながら、はたと気が付いた事は、話している時から曲世界に観客の皆様をご招待しているのだ、という事。話している瞬間から、演奏で表現したい事はすでに始まっているという事でした。演奏と話す事は、同じ意図を持っている。なのに私は分けて考えてしまっていたので、流れが分断されていたのでした。
その後、「話す→伴奏かける→演奏する」までの流れをやってみたのですが、話す時に演奏と一致した意図を持って話す事が出来たので、観客の皆様をご招待し続けながら話す事が出来、言いたい事もスムーズに出て来ました。伴奏をかける時は、「十分に必要な時間を取って」とジェレミーが声を掛けてくれたので、落ち着いて演奏まで繋げる事が出来ました。
明確な意図を持っている事で、観客をご招待する事も自然とやりやすくなりました。
明確な意図とご招待、この2つはパフォーマンスにおいてとても大事なことだと改めて実感いたしました。