ずっとそのために練習を積み重ねて来て、さあいよいよ本番!となった時、十分に練習を重ねたはずなのに、こんな経験をした事はありませんか?
・いつも間違えないような所でミスをする
・頭が真っ白になって何をしていたかわからなくなる
・手や全身がブルブル震える
・呼吸が苦しくなる
・上手く身体が動かせなくなる
・次のフレーズ、あるいは指使いが思い出せなくなる
等々…
こんな状態になる事を、「緊張してしまった」と言うことがありますね。
本番の演奏に対処しようとして湧き出て来るエネルギーは、練習の時のそれとは比べものになりません。
だから、そのエネルギーをどう使うかという練習を普段からやっておく必要があるのですね。
練習の時から、観客がいて聴いていると想定して練習をしましょう。
家族と一緒に住んでいるなら、たまには家族に聴いてもらうのも良いですね。
イメージするだけでも効果はありますが、イメージをする助けとして、ぬいぐるみをいくつか置いたり、大切にしている植物に聴かせたりするのも良いかも知れません。
また、本番の演奏の時に立つことになるであろう広い会場を想定して練習するのも効果があります。たとえ四畳半の部屋で練習していても、そこに広いホールと観客を想定して演奏するのです。
本番の時には使われるべきエネルギーがあって、身体はそのための準備をしています。でも、それをどう使ったら良いかを知らないと、先に挙げたような現象が起こってしまったりするのです。
これまでやって来た「曲を弾くための練習」に、「本番のエネルギーを使って演奏する練習」を加えてみたらどうなるかな?という好奇心を持って取り組んでみたら、これまで「緊張」というレッテルを貼って目を背けていた様々な現象に変化が起こって来るかも知れませんね。