ニコ二胡アレクサンダー

中国民族楽器の二胡にハマって学びを深めるうちに知った、アレクサンダー・テクニークについての探求の日々

自分への指示

f:id:nikoniko-alexander:20210323121647j:plain脳は否定形の指示を正しく受け取れません。
なので、自分に何か指示を出す時には、肯定形で考えます。

例えば、二胡を弾く時に、鏡を見てチェックしてみたら、自分では弓を「真っ直ぐ」動かしていると思っていたのに、実際には弓が先の方へ行った時に反対側が下がっているのに気付いたとします。その時に「下がらないように」と思いながらやると効き目がありそうな気がするものです。

しかし、これでは脳には「〜しない」という所が伝わらないので、脳は具体的にどういう指示を送れば良いのかわからなくなり、その部分にただ意識が集中して、本来働く必要のない筋肉に、必要のない力が入ってしまいます。これが「力み」ですね。

そんな時は「〜しない」と言う代わりに、その指示を肯定文に変えられないか考えてみましょう。

先ほどの弓の動きの場合でしたら、行って欲しくない方向を考える代わりに、行って欲しい方向を考えます。弓の右先端がどこへ向かうように動かせば、自分の目指す「真っ直ぐ」になるのか、的(まと)を設定してみます。そしてそこへ弓の右先端が向かうように動かすには自分の身体のどこの部分が先に動き始めれば良いかを考えます。

幸いなことに、具体的な指示があれば、身体はそれを「思う」だけで従ってくれます。ただし、身体のデザインに沿っている事が大切です。もしも実際には関節がないような位置で「曲げよう」と思っても曲げられないですよね。でも脳からの指示により身体は、どうにかして曲げようとしてしまうので、負担の大きな曲げ方になってしまうのですね。

ボディマッピングを丁寧にやって行くと上手く動けるようになるのは、身体の中で自分自身が誤解している部分を整理する事が出来るからなのですね。